「昆虫食?そんなの気持ち悪くって食べたくないよっ!」
あなたはそう思っていませんか?
実は昆虫って、実際食べるとそんなに不味くないんです。
とはいえ、正直に言うと僕もできれば食べたくはない(笑)
でも、もしも食糧危機が本当に起こった時に、「ワタシは昆虫なんて食べられないわっ!」とは言わずに、少しでも「まぁ食べられるけど」くらいになっていた方が良いですよね?(ムリヤリ感満載ですが笑)
国連も推奨している昆虫食とは何なのか?一体どんな種類の虫が食べられているのか?栄養や効能はどんなものなのか?食べられるレストランは?入門として食べられるものは?昆虫食の注意点ってあるの?
そんなところについてお伝えする記事です。
※少しグロテスクかもしれない昆虫食の写真もいくつか載せますので、苦手な方は読まない方が良いかもしれません(^^)/
Contents
昆虫食とは?

虫を食べること、です。
そのまんまですみません(笑)
ちなみに昆虫とは
「体が頭部・胸部・腹部からなり、胸部には節のある脚が3対6本と2対4枚の翅をもつ生きもの」
が一般的な定義らしいです。
なので、ムカデとかダンゴムシは昆虫ではないということですね。
昆虫は高タンパクで、人間の体組成と成分が大変似ているため、非常に効率よく必要栄養素が摂取できる理想的な食物です。(見た目は理想的ではないけれど)
昆虫食の栄養や効能は?

半分以上が良質なたんぱく質です。
その他、必須アミノ酸やミネラルが豊富で、現代人に不足している栄養素が含まれています。
また昆虫の脂質はオメガ脂肪酸で、動脈硬化や心臓疾患にも効果があると言われている脂肪です。
ちなみにタンパク質の含有量は、
(100g中)
牛肉22g
コオロギ67g
となっていて、たんぱく質が牛肉の3倍も含まれていて、昆虫のたんぱく質含有量がいかに優れているかが分かりますよね?
(でも100gも昆虫を食べられないよね?笑)
最近では溶けやすくパウダー状になっているコオロギ(想像してはいけません、気持ち悪くなるので)も販売されていて、スープやプロテインドリンクなどと一緒に摂取できたりもします。
食べられる昆虫ってどんな種類?
では、昆虫食といってもどんな虫が食べられるのでしょうか?間違ってもそこら辺にへばりついている虫を食べちゃダメですよ。
世界で食べることのできる昆虫は1900種類以上です。昆虫食が盛んなタイや東南アジアでは多くの昆虫が市場に並びます。
先に言うと、昆虫の味は基本的には海老の殻をカラカラに揚げたような味です。
主要な昆虫食ベスト3
①バッタ類

日本でもイナゴの佃煮は有名ですよね?
昆虫食の中でも気軽に食べられる一般的な昆虫です。大量に飼育が可能なため、世界でも1番流通しています。
食用のコオロギは食べやすく柔らかい小さめサイズのものが主流で、基本は油で揚げてありサクサクしています。完全に海老の素揚げの味です。なので、どんな味付けにも合うスタンダード昆虫食といえます。
②甲虫類(カブトムシなど)

カブトムシ・フンコロガシ・カミキリムシ・カナブンなど、ちょっと固そうな奴らです。
大きなカブトムシなどは羽と足を切って調理して食べるようですが、僕が食べたものは小さいサイズで、ツノごとボリボリ(笑)
羽が歯の間に挟まるのと、少し苦味を感じました。
見た目からもわかると思いますけど、含まれるたんぱく質の量は甲虫類が1番豊富です。
③チョウやガ(主に幼虫)

俗に言う「ワーム」という名前が付いているものです。ミルワームが有名ですよね?
小さいミルワームで素揚げにしてあるものだと、おそらくバッタ類と同じくらい食べやすい昆虫です。
ただし、昆虫食が盛んな地域では、幼虫と言えば大きめのものが多いです(笑)ジューシーで甘くて香ばしい。サナギもまた独特のフルーツのような味わいがあります。
その他の昆虫食
ハチ

昔からの日本でも蜂の子を食べますよね?
主に卵・幼虫・サナギを食べます。
アジアで多いように思われる昆虫食ですが、ハチを食べる文化はオーストラリアやメキシコで盛んです。
蜂の子は滋養強壮剤にもなるとんでもない栄養価の食材です。必須アミノ酸、ミネラル、各種ビタミン、そして豊富なたんぱく質と脂質、完全栄養食です。
アリ

アリはカルシウムと鉄分が豊富に含まれており、主食ではなく味付け用のスパイスのような用途で使われることが多い昆虫です。中国ではリウマチに効く薬のように使われます。ステロイド剤に匹敵する鎮痛効果あるとか。
また、免疫力向上やフェロモン物質による老化防止効果もあります。
その他オーストリアやスウェーデンなどのヨーロッパ、南米の各国でも食されています。
水生昆虫

有名なところだとタガメですね。フルーティーな香りがするなど、人によっては人気の昆虫ですが、僕は無理です。いや、でかすぎて、ちょっとビジュアルが・・・
他に昆虫食として有名なものは、ミズムシやマツモムシなどがあります。
淡水でも海水でも飼育が可能で、繁殖力が高いので、昆虫食市場では主力となっています。
カ・ハエ

蚊や蝿も食べてしまう、人間ってすごいなぁ。
一般的ではないものの、昆虫食の一部です。
何を食べて育つかで味が変わってくるようで、チーズにくっ付いてるハエはチーズの味がするらしいです。(生で食べるのは厳禁です)
カメムシ

その独特の香りから、すり潰してソースに使われます。パクチーの香り成分とカメムシの香り成分は、実はほぼ一緒なんですよ。
サソリ・タランチュラ

他にも毒を持っているサソリやタランチュラなどもよく食されます。
サソリやタランチュラの毒は高熱で調理することで無効化されます。
タランチュラのお尻の大きい部分は海老の身の味、サソリは海老の殻の味がします。
昆虫食の注意点
昆虫食だからというわけではありませんが、何かを食べる際には当たり前に気をつけるべきことがあります。
①絶対に生では食べない
たまにはテレビのバラエティ番組で、生で大きな芋虫を食べたりしてますよね?あれは専門家からすると結構危険な行為らしいのです。
現地の人が平気だとしても、寄生虫やウイルスなどの感染リスクがあるためです。
熱をしっかりと通したもの、特に油で高温調理したものを食べましょう。
②アレルギーに注意(甲殻類アレルギー)
昆虫は遺伝子的に甲殻類と非常に似ています。
海老や蟹などの甲殻類アレルギーの方は危険ですので絶対に食べてはいけません。
③知らない虫は食べない
当たり前ですけど、知らない虫は食べてはいけません。
もしかしたら熱を通しても解毒されない毒を持っているかもしれませんし、そもそも食用として確認されていない虫の方が多いのです。
そこらへんで捕まえてきた虫を食べてはダメですよ。
おいしい虫ベスト3
この表題だけで「いやいや虫に美味しいもなにも・・・」と思うかもしれませんが、虫にも美味しいまずいはあります。
3位 ミルワーム
超一般的で食べやすく、カラッと揚げてあると本当にクセがありません。どんな味付けにもなじむので、スナック菓子のような感覚で食べることができます。
2位 コオロギ
世界で一番食べられている昆虫食です。
一番流通しているということは、当たり前だけど一番食べやすいということです。油で素揚げすると、本当に海老の殻を食べている味なので、気が付いたら結構むしゃむしゃいっちゃいます。
大きなコオロギではなくて、比較的小さな色の薄いコオロギが美味しいと思います。
1位 蜂の子
主に長野県で食べられています。
蜂の子はちょっとグロテスクですが(他のもそうか)、本当に美味しいです。
ちょっと油で炒って塩だけで食べても美味しい。なんというか、トウモロコシのような甘い感じの味で、味だけでいえばかなり万人受けする味です。
注意としては、内臓部分なのかな、少し黒い個体があります。これはちょっとクセのある苦みのある味がするので、あらかじめ避けておくと良いです。
通販だとやはり甘露煮(佃煮)のような商品が一般的ですが、こちらもぷちぷちとして濃厚で美味しいです。
おすすめ昆虫食レストラン
主に都内になりますが、昆虫食を専門としているレストランがいくつかありますので、参考までにご紹介します。
◆米とサーカス (高田馬場)
昆虫食やジビエ料理など、いわゆるゲテモノ系居酒屋の先頭を走るお店です。
あらゆる虫が味わえますよ(笑)。錦糸町に姉妹店もあります。
ただし、ここのジビエ料理は絶品で、ゲテモノをウリにしながらもしっかりと味の面でも満足させる名店です。

◆いなかむら (小岩)
タイ料理の美味しい店ですが、世界でも昆虫食が盛んなタイだけあり、このお店はめっちゃ昆虫が豊富です。
僕がちょっと苦手なタガメもがっつり食べられます。昆虫の仕入れもあるようなので、行く前に電話でメニューの昆虫食を食べたい旨を話しておくと良いかもしれません。

◆ノング インレイ (高田馬場)
こちらはミャンマーのシャン料理というジャンルのお店です。
ミャンマー料理は食材の多さや発酵食品をうまく活用することから、美容にもよく、若い女性を中心に話題のお店です。料理自体も美味しいですが、こちらでは健康に良い昆虫食を食べることができます。
竹虫はスタンダードな芋虫で、カラッと揚げてあって中華系の味付けだと一番食べやすいので、是非ご賞味あれ!

ビジネスチャンスにもなる昆虫食

Facebookのザッカーバーグが既に昆虫食ベンチャー2社に莫大な投資をしていることは有名ですが、それくらい世界的に昆虫食は注目のベンチャービジネスになっています。
昆虫食は食料危機や環境問題にも良いと言われており(この論争は実は非常に深いのでここでは割愛します)、世界の方向性に合致していることから、かなり有望な成長ビジネスであると言えます。
とはいえ、ただビジネスとして儲け主義ではじめるよりは、日本のTAKEOさんのように、自分が好きだから昆虫食を極めている、という人の方が個人的には好きですね。
おすすめの入門昆虫食
①Eat Grub bar(イートグラブバー)

コオロギの粉末が配合されたエナジーバーです。ソイジョイとか一本満足バーとか、そういうのと一緒です。
味は「ココア&ココナッツ」「ブルーベリー&アーモンド」「オレンジ&レッドベリーズ」の3種類があります。
普通のエナジーバーよりも昆虫が持つ良質なたんぱく質と脂質が多く含まれ、低糖質となっていることが魅力です。
コオロギの粉末を混ぜてあるだけなので、味はいたって普通のチョコバーです(笑)
いや、むしろ美味しい部類にはいるチョコバーです。
一番のおすすめはシンプルなココア&ココナッツですね。
②バッタチョコレート

日本の昆虫食ブームの立役者TAKEOから販売されている、バッタにチョコレートをコーティングしたおやつです。他にもミルワームやサソリのチョコレートがあります。
はっきりいうと香ばし系のチョコ菓子を食べている感じで、アーモンドチョコレートの皮とチョコレートが口の中に最後に残った時のような味がします。いや、香ばしくて本当に美味しいですよ。TAKEOでは他にも挑戦的な昆虫スイーツがあるのでぜひ試してみてください(笑)
③コオロギパスタ

粉末コオロギが20%も含まれた、鉄分やたんぱく質が豊富で低糖質な健康パスタです。
味は全くもって普通のパスタで、とにかく普通のパスタより断然栄養価が高い(低糖質で高たんぱく)ので、入門編としてとってもおすすめですよ!

とりあえず1つの選択肢として昆虫食を取り入れてみよう!

昆虫食をすすんで食べようとかいうわけではなくて、生活の中の食べ物として、一つの選択肢として、昆虫食はありなのかなと思います。
僕も昆虫は結構苦手で、はっきり言って昆虫食なんて嫌だなって方ですが、実際に食べてみると驚くほどその味には抵抗がありませんでした。
バッタやコオロギやミルワームなんて、今ならスナック菓子の代わりに普通に食べられます。
え?じゃあ昆虫スナックとカールならどちらを食べるかって?
カールに決まってんだろ!!!
というお話でした(笑)
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