スマート農業が社会貢献になる3つの理由!AIが変える農業の本当の未来とは?

ソーシャルビジネス

下町ロケットで「無人トラクターなんてあるのか、すごいなぁ」と思った方は多いはず。

AIというとすぐに「人の仕事が奪われる!」という短絡的思考に陥りがちですが、そんなものは人間がAIをどうするかってことだけです。今から変に心配するよりは、その活用方法をポジティブに考える方が楽しいですし、ダンゼン生産的です。

ところで、無人トラクターをはじめとしたAIを活用する農業のことをスマート農業と言います(正確にはロボット技術、AI、ICTなどを複合的に活用する農業のこと)。

農業の省力化や生産性と品質の向上を可能にする新しい技術体系のことですね。

このスマート農業、単純な上記のメリットだけでなく、実は社会貢献事業としても大変意義のあるものなんです。

その中でも株式会社ルートレックネットワークスさんの土壌環境制御システム「ゼロアグリ」に注目しながら、農業の革新的な技術を活用したソーシャルビジネスについてご紹介したいと思います。

◆ルートレックネットワークス

AI潅水施肥ロボットZeRo.agri(ゼロアグリ)製品紹介
AI潅水施肥ロボット「ゼロアグリ」の公式サイト。ハウス内の各種センサ情報から、作物による水と肥料の消費パターンを分析し、作物の成長に合わせて潅水施肥を自動で行う養液土耕・養液栽培システム。トマト、キュウリ、イチゴ、花卉、アスパラガスなど各種ハウス栽培で導入拡大中。「潅水施肥の省力化」を実現し、収穫量の増加や品質の安定化...

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土壌環境制御システム「ゼロアグリ」とは?

ゼロアグリ

無人トラクターももちろん凄いのですが、農業を総合的に見た場合、収穫までの一連の栽培のエコシステム化(最適化)が重要です。つまり、今まで曖昧にしていたのもの明確にして、不要な労力を避けて楽しく農業ができるようにしようよ、ということです。

ルートレックネットワークスは、AIを搭載した土壌環境制御のシステム「ゼロアグリ」を開発しました。

このゼロアグリは、土壌に張り巡らされたチューブなどから必要な時に必要な分の水分と養分を供給できるシステムです。

各区画に設置されたセンサリングシステムが作物の状態を随時把握し、1番最適なタイミングで養分等を供給するため、無駄が一切ありません。

では具体的にゼロアグリの作業状のメリットを見てみましょう。

ゼロアグリ導入のメリットとは?

収量の増加と品質の安定化

ゼロアグリとは

最大で6区画までを同時に制御することができます。

園内は場所によって土壌水分や養分の偏りがあるため、センサーが場所ごとの詳細なデータを把握して各区域に最適な培養液を供給します。昔は匠のおじいちゃんの長年の勘や技術で行なっていたものをデータ化して行えるようにしているわけですね。

作業時間の大幅な削減

ゼロアグリが採用している養液土耕栽培という方法は、一般的な慣行栽培のように基肥を使わない方法です。土の良さを活かして、水分と養分を適時同時に与える方法なので、「肥料を使って土をまず作って~」という作業がいらないわけですね。その後センサリングで土や作物の状態を自動チェックし、さらに自動で必要な分を最適な量供給するわけですから、当たり前ですが作業量が大幅に削減されます。

土壌の水分ストレスリスクが無くなる

灌水

農業においては水分ストレスのリスクはとても大きなもので、このゼロアグリでは水分過剰の酸欠状態や水分不足などをセンサリングにより防ぎます。既存の農業では繁忙期に一気に灌水(水を注ぐこと)をしたり、逆に3.4日灌水しなかったりと、土壌の水分コントロールが非常に難しく、収穫量と品質にばらつきが出るのです。

除草、防除作業の大幅な削減

防虫

根が生えている部分だけに灌水を行うため、余計な雑草が生えません。また、余計な水撒きをしないため湿度も上がらないので、病気になるリスクが軽減され、防除作業も少なくてすみます。

→導入農家さんの声

AI潅水施肥ロボットZero.agri(ゼロアグリ)導入事例
AI潅水施肥ロボット ゼロアグリの導入事例紹介ページです。トマト、きゅうり、イチゴ、ピーマンなど幅広い作物で導入拡大中。潅水施肥の自動化・省力化、収量増、品質向上を実現した事例を多数ご紹介しています。

AI活用のスマート農業が社会貢献になる3つの理由

前述のように、単純に定量的な(数字で表せる)メリットは言うまでもないのですが、このゼロアグリのスマート農業は定性的な(数字で表せない)意味においても非常にメリットがあります。

高齢化による労働者不足の改善

労働者不足の改善

日本全体が高齢化社会を迎えていますが、特に若手になり手の少ない農業においてはその問題はかなり深刻です。

農業は従来、重労働の代名詞でした。単純作業もそうですが、とにかく繊細な管理が求められるため、一年中気を張っていなければならない職業でした。

しかしスマート農業の導入により、作業時間を大幅に削減し、さらに作物の状態が見える化できるため心理的な不安が取り除かれます。

また、こういった最先端の働き方が導入されると、若い世代の人々が農業に興味を持って従事する機会が増えています。

定量的な管理によるロスカットが可能

高度なセンサリング

高度なセンサリングとコントロール制御システムのおかげで、少ない手間で沢山の量が収穫できます。また、量だけでなくその質にも偏りが生まれないため、食べられるのに商品にならない作物を極力減らすことができます。農家は生産性が上がり、さらにフードロスの問題にも寄与できることになります。

被災地の過疎化を防止する

ふくしま再生の会ホームページより抜粋

ルートレックネットワークスは、2014年に明治大学農学部と福島県のふくしま再生の会と共同でこのゼロアグリシステムの検証導入を始めました。

福島県では震災の影響や風評被害から農業から撤退して県外に出て行ってしまった人も多く、その現場をなんとかしたいという想いからシステム導入に至ったという経緯があります。ゼロアグリを導入する事で労力を減らしながら品質と量を確保する実例を作る事で、本当は農業がやりたいのに県外に出て行かざるを得なかった人々にとって「これならまた出来るかもしれない」という希望にもなっています。

問題点はないのか?

システム自体には全く問題点は見当たりませんが、あえてあげるとしたら「導入コストがかかる」ことと、「作業者が覚えることが沢山ある」という事です。しかし、リースによってコストを抑えたり、一部補助金が支援される制度もあるようです。

また、操作性は高齢者にとってはハードルは高いでしょうが、それよりも多すぎるメリットを考えると組合をあげてのわかりやすい研修会など地域をあげて行えばより良い未来が開けるのではないかと思います。

JICAの協力で海外展開も開始

アジアでも活躍のゼロアグリ

ゼロアグリは2016年に国際協力機構(JICA)の公募による中小企業海外展開支援事業に採択され、既にベトナムでも展開されています。世界各国の農業問題の解決という壮大な一歩が始まっているというのは物凄くワクワクします。

まさにテクノロジーがエコロジーとエコノミーの両輪で回り出している素敵な例だと思います。

まとめ

第四次産業革命期の命題は、そのテクノロジーをどの方向へ活用するのかという事に尽きます。つまり、エコノミーとエコロジーを既存の対立ロジックから乖離させ、その1つが動くと必ずもう1つが動くという同一のものであるというロジックに革新させることです。

ルートレックネットワークスのゼロアグリはそのお手本となるようなソーシャルビジネスモデルです。特に日本の技術者の方々にはこれからの時代にテクノロジーをどのように活用することが最善であり最適なのかを考える材料になるでしょう。

フェアトレードなどに関わっていると思うのですが、単純作業としての農業に対して雇用を増やすことは果たしてこれからの近未来にとって最適なのか?と。今回のようなテクノロジーをフェアトレード農家などに活用し、より広がりのあるエコノミーを形成することはできないのか?と。これからも考えてみたいと思います。

それにしても、なんか、農業のイメージが変わるなぁ、SFみたいでカッコいいなあ!

というお話でした。

※写真はルートレックネットワークスHPより抜粋させていただきました。

ルートレックネットワークス

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